NHKBS10月放送のバレエはモンテカルロとピカソ・アット・ポンペイ

NHKBSプレミアムシアターの10月放送のバレエは、モナコ公国モンテカルロ・バレエのコッペリアCOPPEL-I.A.」とローマ歌劇場バレエ団の「ピカソ・アット・ポンペイ」です。

モンテカルロの「コッペリア」は私たちが普段見慣れている「コッペリア」とは全く違う作品です。
衣装や振付など古典バレエの作品に新しく抽象的な作品なのです。

モンテカルロの芸術監督のジャン=クリストフ・マイヨーによって、古典バレエに新しい解釈、舞台での表現方法によって
現代に蘇らせるのが目的ではないかと思われます。

実際、彼が初めて振付をした『ロミオとジュリエット』(1996年)は、この作品は成功を収め、マイヨー自身も振付家として世界的に認められ、モンテカルロ・バレエ団もダンス界から注目を集めるカンパニーとなったのです。


NHKBSプレミアムシアター 10月16日(日)午後11時20分~午前4時22分

  • モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリアCOPPEL-I.A.」
  • ピカソ・アット・ポンペイ バレエ「パラード」「プルチネッラ」
  • モナコ公国モンテカルロ・バレエ「じゃじゃ馬ならし」(再放送)

コッペリアCOPPEL-I.A.」

今回の「コッペリア」も新しい解釈によって古典バレエを現代に蘇らせています。
高度な技術社会における、二人の愛ー人類の愛ーという永遠のテーマをどうバレエの舞台で表現したのでしょうか?

放送内容

◇モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」
放送時間:午後11時24分30秒~午前0時48分30秒)
バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」(全2幕)
振付:ジャン・クリストフ・マイヨー
音楽:ベルトラン・マイヨー(一部 原曲レオ・ドリーブ)
【出演】   
コッペリア:ルー・ベイン   
コッペリウス:マテイユ・ウルバン   
スワニルダ:アンナ・ブラックウェル   
フランツ:サイモン・トリブーナ ほか   
モナコ公国モンテカルロ・バレエ団   
管弦楽:パリ国立歌劇場管弦楽団   
指揮:ジャン・バティスト・マリ

収録:2022年6月4・5日    グリマルディ・フォーラム(モナコ)

モンテカルロ・バレエ団

 1985 年にハノーバー王女が母親であるモナコのグレース王女の希望により設立されたクラシック バレエ団です。
日本人ダンサーはプリンシパルとして小池ミモザさんが活躍されています。

よく間違われるのが、トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団ですが、こちらのバレエ団とは違います。
トロカデロは

バレエを愛し過ぎた数人のダンサーたちによって旗揚げされた“誰もが気軽に楽しめるバレエ”。それが男性だけのコメディ・バレエ「トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団」なのです。

引用:トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団日本公演オフィシャルサイトより https://www.trockadero.jp/

ジャン=クリストフ・マイヨー

略歴

1960年フランス生まれ
1977年ローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップ賞
1978年にハンブルク・バレエ団に入団ソリスト
1993年にモナコ公国モンテカルロ・バレエ団の芸術監督に就任

もう一つの放送作品は、

ピカソ・アット・ポンペイ

パブロ・ピカソが衣装と舞台装置を手掛けた、サティの『パラード』とストラヴィンスキーの『プルチネルラ』の2つのバレエ。
ピカソの色彩とサティの奇抜な音楽、そしてコミカルで軽やかな愉悦が溢れ出す『パラード』。月明かりに照らされた美しいナポリの夜を模したピカソの舞台画とディアギレフの提案で、ペルゴレージの音楽から選んだものをバロックの組曲風に並べ、そこにストラヴィンスキーならではのモダンなオーケストレーションを施した『プルチネルラ』。

引用元:キングインターナショナル

ピカソが舞台装置と衣装を担当

偉大な20世紀の偉大な画家ピカソ。ピカソといえば、シュルレアリスムの抽象的なイメージ『ゲルニカ』に代表されるメッセージ性の高い作品などで知られていますが、実際は彼の作風は時期によって大きく変化しています。

どの時期の作品を見るかによってピカソのイメージは異なる顔を私たちに見せてくれます。

その新しい顔は絵画だけにとどまりません。
今回の「ピカソ・アット・ポンペイ」のバレエ「パラード」と「プルチネッラ」の舞台装置と衣装をデザインを担当したのが、ピカソなのです。 

音楽はサティーが担当

そして音楽はサティ。個人的な印象ですが憂いを帯びたメロディーが心にのこっています。
以前スタジオのレッスンようにサティを使用したこともあり、その印象が心のどこかにあったのでしょうが、実際は前衛的な音楽家として活躍しています。とくに今回の作品ではピカソを応援する画家たちとサティーを応援する音楽関係者との間でひと騒動あったようです。しかし、サティーの「バラード」は後に後にフランス6人組と呼ばれることになる若手作曲家たちを大いに刺激することとなったとのことです。

当時の前衛芸術家が3人が取り組んだバレエ作品をあなたはどのような感想をもたれるのか?
ぜひご覧になってみてください。

ちなみに、先程の前衛芸術家とは、台本:ジャン・コクトー、音楽:エリック・サティ、美術、衣装:パブロ・ピカソのことです。当時の最先端の芸術家たちの作品となれば、ひと悶着あっても不思議では気がするのは私だけでしょうか。

放送内容

◇ピカソ・アット・ポンペイ   
バレエ「パラード」「プルチネッラ」
放送時間:午前0時49分30秒~午前1時53分30秒
<演目> バレエ「パラード」    
振付:レオニード・マシーン    
台本:ジャン・コクトー    
音楽:サティー    
舞台美術・衣装:パブロ・ピカソ   
≪出演≫    
中国の手品師:マヌエル・パルッチーニ    
アクロバット師:サラ・ローロ            
ミケーレ・サトリアーノ    
アメリカの少女:クリスティーナ・ミリリアーノ    
フランス人マネジャー:ジャコモ・カステッラーナ    
アメリカ人マネジャー:ロイック・ピロー    
馬:ルカ・ドッタヴィオ      
ルイジ・コッラード
<演目>   
バレエ「プルチネッラ」    
振付:レオニード・マシーン    
音楽:ストラヴィンスキー/ペルゴレージ作曲    
舞台美術・衣装:パブロ・ピカソ   
≪出演≫    
プルチネッラ:クラウディオ・コチーノ    
ピンピネッラ:レベッカ・ビアンキ    
プルデンツァ:マリアンナ・スリアーノ    
ロゼッタ:エレナ・ビディーニ    
魔術師:マルコ・マランジョ    
カヴィエッロ:ジュゼッペ・デパロ    
フロリンド:ジャコモ・ルーチ    
医者:マヌエル・ザッパコスタ    
タルタリア:マッシモ・ペルジーニ   
バッボ:ルカ・ドッタヴィオ   
4人のプルチネッラ:ジャコモ・カステッラーナ             
ルイジ・コッラード             
ジョヴァンニ・カステッリ             
マッシミリアーノ・リッツォ ほか   
ローマ歌劇場バレエ団   
管弦楽:ローマ歌劇場管弦楽団   
指揮:フランチェスコ・ルビーノ

収録:2017年7月27~29日    ポンペイ大劇場(イタリア)

ブルーレイ

ピカソ・アット・ポンペイーブルーレイ
ピカソ・アット・ポンペイ

今回の放送はこれ以外にも作品があります。

モナコ公国モンテカルロ・バレエ  「じゃじゃ馬ならし」(再放送)

<演目>   
バレエ「じゃじゃ馬ならし」(全2幕)
振付:ジャン・クリストフ・マイヨー   
音楽:ドミートリ・ショスタコーヴィチ

【出演】
カタリーナ:エカテリーナ・ペティナ   
ペトルーチオ:マテイユ・ウルバン   
ビアンカ:カトリン・シュラーダー   
ルーセンシオ:アン・ジェヨン ほか   
モナコ公国モンテカルロ・バレエ団   
管弦楽:モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団   

収録:2020年7月23・25日 グリマルディ・フォーラム(モナコ)

じゃじゃ馬ならし
じゃじゃ馬ならし
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